言語の発達

今どきの若い子は・・・といった批判的な言葉の中には、言語表現についてのものが少なくありません。「すごーい」「やばい」「・・させて頂きます」など、同じ語の繰り返し、不適切な敬語、論理的でないなどの傾向が目立ちます。

言語は生き物です。時代によって変化するのは仕方ありません。でも、言語は単に他者とのコミュニケーションの道具ではありません。「伝わればいい」ではなく、相手との良い関係をつくる、さらに論理を使った緻密な思考のための道具のため、言語の発達は知力の発達そのものであるという事から考えると、昨今の言語事情は放置してはいけない問題だと考えます。

便利・早いと普及したケータイ、スマホ、sns上での短い表現には、豊かな語彙や状況に応じた表現は望むべくもありません。緻密な思考や論理も存在していない、ケータイの使用頻度が高いほど大学生の語彙レベルは低下しているとの指摘もあるほどです。

通信機器の発達、便利さの追求によって大事なものが失われた・・・・

人間の「考える葦」の衰退です。

私たち人間は、走る能力は犬や猫にすら及びません。噛む力や殺傷能力は小柄なサルにも劣り、泳ぐ脳力はメダカにすらかないません。身体的な生存能力は動物の中でも最下位に属しています。

肉体的能力が極めて劣る人間が過酷な自然界の中で生き残ってこれた理由が「唯一にして最強の武器」軌跡的に優れた脳・脳機能による英知です。様々な建造物、建築、工学、芸術、通信など作りあげたのは人間です。

*中山理論子育て心理カウンセラー教本、参考文献

手間ひまかける言語活動が考える力を育み、脳を活性化させ、より深い思考を可能としています。

言語には二つの役割があります。

1つは、自分の意思を伝え相手の意思を知るコミュニケーションの道具としての役割。もう一つは、自分の思考を深めまとめる役割です。

子どもが一人で遊んでいるとき、「えーっと、今度は赤で・・・」「大きすぎてダメだ」「こっちがいいかも・・・」などとつぶやいている時があります。これは誰かに伝えようとしているのではありません。

自分がやっていることの確認や疑問、今後の進め方などの言語化です。

これは「考える葦」である人間ならではの言語の機能です。

自分の考えを整理し、何をすべきかの方針を確認し指令する思考の道具としての言語、これは知的能力をつけさせる上や、状況に応じて語彙や表現を使い分ける柔軟なスタイル、知的発達でも大切な事です。